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妊娠糖尿病①(妊娠糖尿病検査)

母子手帳には尿検査で尿糖のチェック項目があります。しかし、尿に糖が出たら糖尿病という訳ではなく、実際には血糖が大事になります。それを見つけるのが妊婦健診中の血液検査になります。ガイドラインでも初期と中期の2回の血糖測定を推奨しています。

  • 妊娠初期に随時血糖検査(正常値 95mg/dl~100mg/dl未満)
  • 妊娠中期に50gGCT(糖負荷検査 正常値140mg/dl未満)もしくは随時血糖検査

随時血糖検査は食後2~4時間での採血のこと

妊娠糖尿病には危険因子(なりやすい人)がいます。

  • 肥満
  • 糖尿病の人が家族にいる
  • 巨大児を産んだことがある
  • 過去に糖尿病もしくは妊娠糖尿病になったことがある

これがあれば通常よりも気を付ける必要があります。

検査で引っかかった場合は75gOGTTという詳しい検査をして診断する必要があります。
空腹で来院し、75gの糖が入ったジュースを飲んで、飲む前(空腹時)・1時間後・2時間後と3回血液検査をします。血糖値がはじめからすごく高いと、この検査を省略することもありますが、この検査で妊娠糖尿病は診断します。

  • 空腹時血糖 92mg/dl以下
  • 1時間   180mg/dl以下
  • 2時間   153mg/dl以下

1つでも当てはまれば妊娠糖尿病の診断になります。

治療はまずは食事療法と運動療法になりますが、特に2つ以上あてはまる人は糖尿病合併妊娠の可能性や、運動・食事療法でも血糖コントロールが難しくなる可能性があります。その際は糖尿病専門医と協力し、インスリン療法という注射を使って血糖コントロールをする必要が出てきます。

妊娠糖尿病の治療はまずは食事・運動療法になります。危険因子(肥満・家族歴等)がある人は、発症する前から意識して食事・運動をすることで発症を予防することもある程度可能です。つわりが落ち着いたら、食生活を規則正しくするように心がけてみてください。
今回は主に妊娠糖尿病検査についてでした。また次回に妊娠糖尿病の治療・合併症についても書きたいと思います。

院長 橋本

院長 橋本

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